訪問マッサージと訪問リハの違いは?デイケア・訪問看護PT・自費リハまで5つを比較

「家に来てもらって、体を動かしたりマッサージをしてもらえるサービスを探しているけれど、種類が多くて違いがよく分からない」

 

そんな方は少なくありません。

 

たとえば、

 

  • 訪問マッサージ
  • 訪問リハビリテーション
  • 訪問看護ステーションからのPT・OT・STの訪問
  • デイケア・デイサービス
  • 自費リハビリ

 

などがあります。

 

名前だけを見ると似ていますが、実際には利用する制度や目的、受けられるサービスの内容が少しずつ違います。

 

とはいえ、制度の違いを細かく覚える必要はありません。

 

大切なのは、

 

「今の自分や家族には、どのサービスが合っているのか」

 

を知ることです。

 

この記事では、それぞれの違いをできるだけ分かりやすく整理していきます。

 

 

まずは5つの違いをざっくり比較

 

サービス 主な目的・特徴 主な場所
訪問マッサージ 筋肉の緊張や関節の動かしにくさなどに対する施術 自宅
訪問リハビリ 日常生活動作や身体機能の維持・改善 自宅
訪問看護PT・OT・ST 訪問看護の一環として行うリハビリ・生活支援 自宅
デイケア・デイサービス 通所して運動・リハビリ・入浴・交流などを行う 施設
自費リハビリ 保険外で提供されるリハビリ・運動支援など 自宅・施設など

 

この表だけを見ると似ていますが、それぞれ少しずつ役割が違います。

 

順番に見ていきましょう。

 

 

① 訪問マッサージとは?

 

訪問マッサージは、あん摩マッサージ指圧師が自宅などを訪問して施術を行うサービスです。

 

医療保険を利用する場合には、たとえば筋麻痺や関節拘縮など、マッサージが必要と認められる状態があり、医師の同意を得ることが必要です。

 

また、訪問による施術は、歩行が難しいなどの理由によって通院・通所が困難で、訪問による施術が必要な方が対象となります。

 

訪問マッサージで行われること

 

状態に応じて、

 

  • 筋肉の緊張をやわらげる
  • 関節を動かす
  • 血流を促す
  • 身体を動かしやすくする
  • 日常生活での身体の負担を軽くする

 

といった施術が行われます。

 

「身体がこわばって動かしにくい」

 

「寝たきりの時間が長く、関節が硬くなってきた」

 

といった方に利用されることがあります。

 

なお、医療保険の訪問マッサージと介護保険のサービスは制度が異なるため、介護サービスを利用している方でも訪問マッサージを利用できる場合があります。

 

 

② 訪問リハビリテーションとは?

 

訪問リハビリテーションは、病院・診療所や介護老人保健施設などから、理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)などが自宅を訪問して行うリハビリです。

 

単に「運動をする」というより、

 

自宅での生活そのものを少しでも行いやすくすること

 

が大きな目的です。

 

たとえば、

 

  • ベッドから起き上がる
  • 立ち上がる
  • 家の中を歩く
  • トイレへ移動する
  • 着替える
  • 入浴する
  • 家事をする

 

といった、実際の生活に合わせた練習を行います。

 

自宅だからこそ、

 

「この段差をどう越えるか」

 

「この手すりをどう使うか」

 

「ベッドはどこに置いた方がいいか」

 

といった具体的なアドバイスを受けられるのも特徴です。

 

介護保険で利用する訪問リハビリテーションでは、医師の診療や指示など、制度上定められた手続きに沿ってサービスが提供されます。

 

 

③ 訪問看護ステーションのPT・OT・STによるリハビリ

 

少し分かりにくいのが、

 

「訪問リハビリ」と「訪問看護ステーションから来る理学療法士などによるリハビリ」の違いです。

 

利用する側からすると、

 

「どちらも理学療法士が家に来てリハビリをしてくれるのでは?」

 

と思いますよね。

 

実際、自宅で身体機能や日常生活動作について支援を受けるという点では、似ている部分があります。

 

ただし制度上は別のサービスです。

 

訪問看護ステーションから理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が訪問する場合は、「訪問看護」というサービスの一環として提供されます。

 

そのため、看護師との連携や健康状態の確認なども含めて支援が組み立てられることがあります。

 

利用者さんの立場では、

 

「自宅でPT・OT・STなどによるリハビリを受ける方法のひとつ」

 

と考えると分かりやすいでしょう。

 

どちらを利用するかは、病気や身体の状態、利用している医療・介護サービスなどによって変わります。

 

迷った場合は、主治医やケアマネジャー、訪問看護ステーションなどに相談してみるとよいでしょう。

 

 

④ デイケア・デイサービス

 

自宅に来てもらうのではなく、施設へ通ってサービスを受ける方法もあります。

 

代表的なのが、

  • デイケア(通所リハビリテーション)
  • デイサービス(通所介護)

です。

 

この2つも、制度上は別のサービスです。

 

デイケア

デイケアは正式には「通所リハビリテーション」と呼ばれ、医師の指示のもと、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などによるリハビリを受けられるサービスです。

身体機能の維持・改善や日常生活の自立支援などを目的として利用されます。

 

デイサービス

デイサービスは「通所介護」と呼ばれ、

  • 食事
  • 入浴
  • レクリエーション
  • 日常生活の支援
  • 機能訓練

などを受けることができます。

 

最近では、デイサービスでも、

  • 個別機能訓練
  • マシントレーニング
  • 歩行練習
  • 運動プログラム

などに力を入れている事業所があります。

 

そのため利用する側からすると、

 

「デイケアとデイサービスは何が違うの?」

 

と分かりにくく感じることもあります。

 

実際に受けられるサービスの内容は事業所によってかなり違いますので、名称だけで決めず、

 

「自分がやりたいことに合ったサービスがあるか」

 

を確認することが大切です。

 

 

⑤ 自費リハビリとは?

 

近年、「自費リハビリ」「保険外リハビリ」と呼ばれるサービスも増えてきました。

 

ただし、ここは少し注意が必要です。

 

「自費リハビリ」という名前の、全国共通の公的なサービス制度があるわけではありません。

 

一般的には、医療保険や介護保険を使わず、利用者が費用を自己負担して受けるリハビリ・運動支援などのサービスを指して使われています。

 

提供する事業者によって、

 

  • 理学療法士などによる身体評価
  • ストレッチ
  • 筋力トレーニング
  • 歩行練習
  • 日常生活動作の練習
  • スポーツ復帰に向けた運動
  • 自主トレーニングの指導

 

など、内容はさまざまです。

 

 

自費リハビリのメリットは?

 

保険制度によるサービスとは異なるため、事業者のサービス設計によっては、

 

  • 比較的長い時間を確保する
  • 利用頻度を相談する
  • 特定の目標に向けて集中的に取り組む

 

といった形で利用できる場合があります。

 

また、介護保険サービスとは異なり、要介護認定の有無だけで利用が決まるサービスではありません。

 

そのため、

 

「もう少し運動を続けたい」

 

「仕事や趣味に復帰するための練習をしたい」

 

「保険サービスとは別に、身体について相談したい」

 

といった方が利用することもあります。

 

ただし、自費リハビリは公的保険サービスのように全国一律の仕組みではありません。

 

サービス内容、担当者の資格、利用条件、料金、医療機関との連携体制などは事業者によって異なります。

 

また、理学療法士などが関わっているサービスであっても、

「医療機関で受ける保険診療のリハビリとまったく同じもの」ではありません。

 

医師の指示が必要かどうかについても、提供されるサービスの内容や事業形態などによって異なるため、一律には言えません。

 

利用する場合は、

 

  • 誰が担当するのか
  • どのような資格を持っているのか
  • どんなサービスを行うのか
  • 医療機関との連携はあるのか
  • 料金はいくらなのか

 

などを事前に確認しておくと安心です。

 

 

「結局、どれを選べばいいの?」と迷ったら

 

ここまで読んで、

「違いはなんとなく分かったけれど、自分にはどれが合うのだろう?」

 

と思う方もいるでしょう。

 

実際には、ひとつのサービスだけで考える必要はありません。

 

身体の状態や生活環境によっては、

 

複数のサービスを組み合わせて利用することもあります。

 

たとえば、

 

「日中はデイサービスへ通いながら、自宅では訪問マッサージを受ける」

 

といったケースもあります。

 

大切なのは、

 

サービスの名前ではなく、「今困っていること」と「これからできるようになりたいこと」から考えることです。

 

 

こんな視点で考えてみてください

 

身体の痛みやこわばり、関節の動かしにくさなどに対する施術を希望する場合は、訪問マッサージが選択肢になることがあります。

 

一方、

  • 歩く
  • 立ち上がる
  • トイレへ行く
  • 外出する

といった生活動作の練習をしたい場合には、訪問リハビリや訪問看護のリハビリなどが候補になります。

 

外出する機会を作りながら、運動や人との交流も続けたい方には、デイケアやデイサービスが合う場合があります。

 

さらに、公的保険サービスとは別に、時間や目的について相談しながら取り組みたい場合には、自費サービスを検討する方法もあります。

 

 

訪問マッサージと訪問リハは「どちらが上」ではありません

 

訪問マッサージと訪問リハについて、

 

「どちらの方が効果がありますか?」

 

と聞かれることがあります。

 

しかし、この2つは目的が違うため、単純に優劣をつけるものではありません。

 

訪問マッサージは、筋肉や関節の状態などに対して施術を行います。

 

一方、訪問リハでは、身体機能だけでなく、実際の生活動作や自宅環境なども含めて支援していきます。

 

そして、人によっては両方が役立つこともあります。

 

大切なのは、

 

今の身体や生活の状態に合ったサービスを選ぶことです。

 

「訪問マッサージ」と「訪問リハビリ」は、どちらもご自宅や施設で受けられるサービスですが、制度・目的・担当する専門職に違いがあります。

 

どちらが良い・悪いというものではなく、ご本人の状態や目的に合わせて使い分けたり、必要に応じて併用したりすることが大切です。

 

 

一覧表:訪問マッサージと訪問リハビリの違い

 

以下は訪問マッサージと訪問リハビリの違いを一覧表にしたものです。

 

項目 訪問マッサージ 訪問リハビリ
主な制度 医療保険の療養費制度 医療保険または介護保険
利用に必要なもの 医師の同意書 医師の指示書・診療情報提供書など
主な対象 一人で通院することが難しく、筋麻痺・関節拘縮・痛み・こわばりなどがある方 病気やけが、加齢などにより、生活動作や身体機能の改善が必要な方
主な目的 痛みやこわばりの緩和、関節の動きの維持・改善、身体機能の維持、日常生活の負担軽減 起き上がり・立ち上がり・歩行・トイレ動作など、生活動作の改善や機能回復
担当する専門職 あん摩マッサージ指圧師 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士など
介護保険との関係 基本的に介護保険の支給限度額とは別枠で利用できます 介護保険を利用する場合は、支給限度額の範囲内で利用します
向いている方 通院が難しく、マッサージや関節運動を継続的に受けたい方 歩行練習・動作練習・生活環境の調整などを重点的に行いたい方

 

上記のように訪問リハビリとは別制度です。

 

アットリハ広島訪問マッサージ事業所なため、「あん摩マッサージ指圧師としての訪問マッサージ」を基本としつつ、

 

理学療法士として培ったスキルを活かし、必要に応じて「運動指導や生活動作のアドバイス」も補足いたします。

 

 

まとめ

 

訪問マッサージ、訪問リハ、訪問看護のリハビリ、デイケア・デイサービス、自費リハビリ。

 

似たように見えても、それぞれ制度や目的は異なります。

 

ただ、利用する方にとって本当に大切なのは、制度名を細かく覚えることではありません。

 

「今困っていることに対して、どのサービスが役立ちそうか」

 

という視点です。

 

身体の状態や生活環境によって、合うサービスは変わります。

 

分からないことがあれば、主治医やケアマネジャー、利用を検討している事業所などに相談しながら選んでいきましょう。